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■ 一部免責の申立て、一部免責の許可(いちぶめんせきのもうしたて、いちぶめんせきのきょか) ■ 貸金業法(かしきんぎょうほう)または貸金業規制法(かしきんぎょうきせいほう) |
相保証(あいほしょう)
債務者同士が互いにそれぞれの保証人となること。一方がいったん返済不能状態に陥ると、たちまち他方も経済的に行き詰まり、非常に危険な方法といえる。日掛け金融業者がこのシステムを勧めてくることが多くみられる。
異時廃止(いじはいし)
自己破産制度で破産手続の開始後、破産手続きの途中でめぼしい財産のほとんど無いことが明らかとなった場合、債権者への分配手続きをせずに進めていくことをいいます(⇔同時廃止)。
一部免責(いちぶめんせき)
自己破産制度で破産手続開始後に行われる免責審尋において、一定の条件の下に免責(借金の帳消し)の決定がなされるという場合。その条件は、自己破産の申立人が定めた一定の金額を半年から1年程で、各債権者にその借金額に応じて支払うことをいうものである。
一部免責の申立て、一部免責の許可
(いちぶめんせきのもうしたて、いちぶめんせきのきょか)
自己破産制度で、破産者に免責不許可事由がある場合に、免責の不許可決定を避けることを目的として一部免責の申立てをすることや債権額の一部だけを認める一部免責の許可をすることが可能か否かについては意見が対立している。現状の実務では、一部免責の申立てや一部免責の許可の方法は行われていない。これらの方法に代えてと言うべきか、破産者が自由財産(破産者が自由に処分することを許された財産)や新得財産(破産手続開始後に破産者が取得した新たな財産)等により債権者に按分弁済(各債権者ごとの債権額に比例した割合で弁済すること)を行わせる取扱いがなされることがある。因みに最高裁は、平成18年に下した判決で、破産者が破産手続中に自由財産の中から破産債権に対して任意の弁済をすることができることを認めた。
押し貸し(おしがし)
頼んだわけでもないのに突然口座に金員を振込み、高額の利子を付けて返済を迫ってくる行為のこと。
買取屋(かいとりや)
債務者の持っているクレジットカードを利用して、債務者に金券・パソコン等を買わせ、さらにそれを買い取ることを商売としている業者。これにより、債務者は一時的には現金を手にすることができるものの、後からクレジット会社からの請求が来るので、事実上借金として残っていくことになる。しかも、多重債務者などが残高の無い状態で買い物をするため、刑法犯(詐欺罪・横領罪)として罪に問われることもあり、後々自己破産をしようとしたときにそれが免責不許可事由に該当する可能性もってリスクは高い。
貸金業法(かしきんぎょうほう)
または貸金業規制法(かしきんぎょうきせいほう)
正式名称:「貸金業の規制等に関する法律」。貸金業者を監督指導するために登録制を導入し、過剰貸付けの禁止や暴力団員使用の禁止、貸付条件の掲示や広告、書面の交付など多くの義務や規制を設けているが、反面、利息制限法を超えた文字通り法外な利率を一定の条件で正当化できる、いわゆる「みなし弁済規定」を設けて業者の利益も保護している。法のダブルスタンダードとして厳しい批判を受け続けてきたにも拘わらず、立法府・行政府は貸金業者の経営安定やヤミ金融業者がはびこることを防ぐためなどを理由にして改めようとしてこなかった。しかし、最高裁判所など司法府が貸金業者に対して厳しい態度で臨み、遂に「みなし弁済規定」を有名無実化することに成功したため、ようやく立法府・行政府も制度改正の検討に着手した。
過払い金(かばらいきん)
借金の利息分を法定利率(利息制限法)に基づいて計算し直し、その制限を超えて支払っている分の額がある場合、これを元本(元金)に充てていき借金総額を減らすことができ、それでもなお過払い状態であれば、さらに払い戻してもらうことになる。この払い戻してもらうべき金額を過払い金という。
管財手続き(かんざいてつづき)
自己破産の申し立て時に、債務者に各債権者へ分配すべきめぼしい財産のある場合、その財産を競売にかけて換金し、各債権者にその借金額に応じた分配がなされることとなる。この一連の手続きが管財手続きを呼ばれる。
元本(がんぽん)
利息を付ける元となるお金のこと(元金ともいう)。貸主・借主間で特別に取り決めていない限り、1.費用、2.利息、3.元本の順に返済金は当てられていくことになるので、最後に払い終わるのは元本であることとなる。
期限の利益(きげんのりえき)
期限までまってもらう利益のことをいう。通常は、債務者のためのものと推定される。具体的には、たとえば金銭の借り入れを行った直後に返済を迫られても、約束の期日まではそれを拒否できるということになる。
グレーゾーン(ぐれーぞーん)
利息制限法においては、10万円未満の借金については年利20%以下、10万円以上100万円未満の借金については年利18%以下、100万円以上の借金については年利15%以下となっている。それに対し、出資法で取締りの対象としては、年利29.2%を超える場合と定められている。この利息制限法での利率と出資法での利率の差の部分をグレーゾーンと呼び、借主が任意に支払った場合は有効となってしまう。しかし、実際にはよく認識せずに支払っている場合がほとんどなので、債務整理手続きにおいて引き直し計算の対象となる場合が多い。
検索の抗弁権(けんさくのこうべんけん)
保証人において、債権者が保証契約に基づいて支払いを請求してきた場合、主債務者(借金をした本人)のところにはまだ財産があり、かつそれに執行することも容易であるので、そちらから先に処分に当ててくれといえる権利。
なお、連帯保証人には検索の抗弁権は認められない。
公正証書(こうせいしょうしょ)
公証人役場にて、公証人が法令で与えられた権限に基づき作成する証書のこと。契約など権利義務に関する事実について作成する。例えば、金銭の貸し借りに関する契約を公正証書で作成することができる。(「執行証書」の項参照。)
催告の抗弁権(さいこくのこうべんけん)
保証人において、債権者保証契約に基づいて支払いを請求してきた場合、主債務者(借金をした本人)にまず請求してくれといえる権利。
なお、連帯保証人には催告の抗弁権は認められない。
債務名義(さいむめいぎ)
実際に差押えをするために必要なものであり、法律によって執行力が付与され、強制執行の基礎となる公文書。1.確定判決、2.仮執行宣言付判決、3.仮執行宣言付支払督促、4.執行証書、5.和解調書や調停調書など確定判決と同一の効力を有するものなどがある。単に私文書に過ぎない借用書があるだけでは差押えをすることはできない。
差押え(さしおさえ)
裁判所に申し立て、法的な手続きを経て給与や不動産等の財産を取り上げること。ただし、一定の生活必需品や換価価値がほとんど無い物、また給料や年金などの4分の3は民事執行法により差押えが禁止されている。
サラ金(さらきん)
サラリーマン金融の略。消費者金融のこと。とはいえ、フリーター・年金受給者等の給与所得者以外の人にも貸付は行う。
サービサー(さーびさー)
債権管理回収業に関する特別措置法(通称「サービサー法」)に基づき、法務大臣の営業許可を得て設立された会社のこと。不良債権を3〜4%で買い取り、1割から3割程度の回収を目指している。
執行証書(しっこうしょうしょ)
公証人が作成する公正証書のうち、金銭の一定の額の支払又はその他の代替物若しくは有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求権が存在することを表示し、且つ、債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述(強制執行認諾文言)が記載されているもの。執行証書は、確定判決と同じく債務名義となる。例えば、金銭の借用証書を執行証書で作成すると、借金の返済が滞ったときに、裁判の確定判決を得ることなく、債権者は直ちに強制執行が行うことができる。
自転車操業(じてんしゃそうぎょう)
期日に返済金を工面できず、返済のために他社から借り、また返しては借りるということを繰り返すといった多重債務状態のこと。
支払督促(しはらいとくそく)・支払命令(しはらいめいれい)
債務名義を取るための手続きの1つで、簡易裁判所(の書記官)が債権者に代って債務者に文書で督促してくれるもの。これらが届いた場合、異議申立てをせず放置しておくと強制執行される場合もある。制度改正により、支払命令が廃止され、支払督促が制定された。
出資法(しゅっしほう)
正式名称:「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」のこと。出資法では、取締りの対象となる規制の上限が29.2%となっているが、多くの消費者金融がこの金利に触れないギリギリ(18〜29%のいわゆる「グレーゾーン」)で営業している。出資法に違反した貸付は契約自体無効となり、罰則もある。
受任通知(じゅにんつうち)
債務整理を受任した弁護士や司法書士が、貸金業者に対して債務処理の委託を受けた旨を書面で通知すること。または、その書面のこと。受任通知を受けた場合には、貸金業者は借主に直接支払を要求することは禁じられる。貸金債務に関するすべての連絡について受任者を介して行わなければならないことになる。受任通知の結果、借主は当分の間債務の返済を猶予されるので、生計の立て直しを図ることができるようになる。
紹介屋(しょうかいや)
新聞広告で「低金利による債務の一本化」「電話一本で50万円まで即融資」といったオトリ広告を出し、これに応じてきた人に対して、他社を紹介することにより高額な紹介料(融資額の3〜5割くらい)を取り、あるいは他社を紹介するふりをして実際は紹介せず、紹介料だけ騙し取る業者のこと。
少額管財(しょうがくかんざい)
自己破産において、通常の管財事件(めぼしい財産のある場合)では、予納金が50万円以上かかるのに対し、その財産が小額である場合には、予納金を20万円にして迅速に管財事件を処理できるようにしたもの。この小額管財によれば、通常の管財事件と同様、破産申立てにより債権者による差押え等を止めることができるのみならず、小額管財人(弁護士が就任)の免責推薦制度により、免責を得られ易くなるというメリットもある。ただし、現在のところ、この制度が行われているのは東京地裁と横浜地裁のみ。
商工ローン(しょうこうろーん)
商工業者を対象とした高金利での事業用資金の貸付を行うローン業のこと。元々は、手形割引を行っていた業者がこれに転じたケースが多く見受けられる。大手は、ロプロ(旧日栄)、シンキなど。銀行貸付と比較して、融資実行までの時間が早く、無担保での貸付もありうるものの、高金利をはじめとする様々な問題も併せ持っている。
消費者金融(しょうひしゃきんゆう)
いわゆるサラ金のこと。しかし、給与所得者(サラリーマン)のみならず、フリーター、年金受給者、あるいは主婦にも貸付を行う。
信用情報機関(しんようじょうほうきかん)
会員である銀行・クレジットカード会社・信販会社・消費者金融といった業者が、それぞれにおける利用者の「氏名・生年月日・電話番号・勤務先」等の個人情報および「他社での残高・返済回数・契約商品」などの情報の報告を受け、それを同じく会員である他社に対し、その貸付業務における利用者の返済能力調査に役立てるためのデータとして提供する機関をいう。
捨て印(すていん)
契約書の空きスペースに訂正のために押される印鑑のこと。これにより簡易・迅速な内容の訂正が図れる反面、契約書の改ざんも容易になるというリスクもある。
整理屋(せいりや)
「あなたの債務を整理・解決いたします」などの新聞広告等を出し、整理手付金という形で金銭を授受しつつ、実際には全く整理をせずに騙し取る業者。中には、弁護士等をかたったりして行う者もいるので要注意。
遅延損害金(ちえんそんがいきん)
返済期日に遅れた場合、期日通りの返済が行われていれば生じたと考えられる利益が賠償金という形に転化したもの。
トイチ(といち)
10日で1割という極端に高い金利での貸付を行う暴利業者をいう。さらには、これより高い「トニ(10日で2割)」「トサン(10日で3割)」といったものも見受けられる。明らかな違法業者であるが、貸金業の登録につき「東京都知事(1)第○○○○○号」とある場合、(1)とある業者は登録後3年を越えないため登録の更新のないこととなるが、この(1)とある業者の中に悪徳暴利業者は多い。
同時廃止(どうじはいし)
自己破産において、破産申立てを行なった者が、すでに債権者に分配できるめぼしい財産を持っていないため、破産手続の開始と同時に破産手続きを終了させること(参照:異時廃止)。これにより、債権者集会や破産管財人は不要となる。
取引履歴(とりひきりれき)
貸金業者が借主との間で行われた貸付と支払の履歴のこと。債務整理が開始された場合には、貸金業者は取引開始の最初から現時点に至るまでのすべての取引利益を債務者に対して開示すべき法的義務を負っている。仮に取引履歴の全部あるいは一部を開示しないことにより、借主が正確な債務の残高あるいは過払金の額を把握することができず、その結果損害を被った場合には、不法行為による損害賠償責任を借主に対して負うことになる。
ついては、債務整理は、先ずは取引履歴を業者から開示させることから始まることになる。
内容証明(ないようしょうめい)
内容証明郵便のこと。貸金返還の催告、クーリングオフ通知等の契約解除の意思表示を行う場合に一般的に用いられる。これが事実上の最後通告という形で、その後裁判に持ち込まれるというパターンが多い。
任意整理(にんいせいり)
任意和解の方法で債務整理を行うこと。
任意和解(にんいわかい)
裁判手続きに依らずに、当事者間の交渉で和解すること。和解の実質は、元々の契約内容が履行できずにこじれてしまったため、契約の内容を見直して改めて契約し直すことである。
認定司法書士(にんていしほうしょし)
債務整理などの任意和解や過払金返還請求などの訴訟代理など本来弁護士しかできない業務を一定の条件の下で行うことが認められた司法書士のこと。業務に課せられた条件とは、請求金額が140万円以下であること、そして簡易裁判所で行われる民事訴訟に限り訴訟代理人となることができることである。司法書士であれば誰でもこのような業務ができるわけではなく、法令で定められた研修及び考査を受けて業務遂行の能力があるとして法務大臣から認定を受けた司法書士のみが行うことができる。そしてこの認定を受けた司法書士のことを、俗に認定司法書士と呼んでいる。
根保証(ねほしょう)
あらかじめ一定の極度額という保証額を定め、その極度額の限度で、継続的に取引等から発生する一定の債務を保証するというもの。商工ローンにおいて、よく用いられる。ただし、根保証契約を結ばせることを事前にきちんと説明されていない場合においては、無効扱いとする判決は多数見受けられる。今まで法律上の明文の規定が存在しなかったが、平成17年に民法が改正されて「貸金等根保証契約」の規定が創設された。
ノンバンク(のんばんく)
融資のみで、預金の受け入れは行なわない金融機関のこと。貸金業規制法に基づく登録により営業が認められるもので、消費者金融・クレジット会社・商工ローン・住宅金融専門会社(住専)・リース会社などがノンバンクと呼ばれる。
破産管財人(はさんかんざいにん)
管財事件につき、破産管財事務を行なう者。通常は弁護士が就任。
日掛屋・日掛金融(ひがけや・ひがけきんゆう)
正式には「日賦貸金業者」というもの。関西・九州地方で多く見られ、主に自営業者・小規模商工業者を対象とした融資を行なっている。毎日集金に回り、最高54.75%というような高い利息を取ることもある。
不当利得(ふとうりとく)
債務整理の分野において「不当利得」と言えば、過払金のことである。不当利得とは、法律上の原因なくして他人の財産又は労務によって受けた利益を指す。消費者金融の借主が、利息制限法の上限を超えた利率で利息を払い続けると、そのうち利息ばかりか元本分をも超えて支払い続けてしまうことになる。返済しなければならない金額を払い終えても業者に払い続けるということは、すなわち契約という法律上の原因なくして業者は借主の財産から利益を受けるということを意味する。そこで、借主は過払金という名の不当利得の返還を求めて業者と闘うことになる。
名義貸し(めいぎがし)
債務者が、ブラックリストに載っている等の事情で新たな借り入れが困難な場合、友人等から名義を借り、融資を受けること。この場合、名義上の契約者である者に支払義務が発生するため、安易な名義貸しは思わぬ事態を招くことも少なくなく、要注意。
みなし弁済(みなし弁済)
貸金業者との契約により、法定利率の上限を超える利息を支払っている場合でも、一定の要件を満たした場合、これを有効な弁済とみなすことをいう(貸金業規制法43条)。債務整理手続きの中で、利息制限法に基づく引き直し計算を主張した場合に、業者側がこれにより逃れようとすることは多い。しかし最高裁が、平成18年に下した判決で、みなし弁済を認める要件を極めて厳格にしてしまったので、このみなし弁済の規定は事実上死文化した。この判決がきっかけとなり、グレーゾーンを廃止する法律の改正作業が進められている。
ヤミ金(やみきん)
闇金融のこと。利息制限法による法定利率はおろか、出資法による規制利率も無視した高金利設定を行い、取立方法についても、貸金業規制法を守らないことも辞さない営業を行なう違法業者である。かかる違法業者であるヤミ金との契約の場合、借り入れた金銭は不法原因給付(民法708条)として扱われるため、返済の必要は無い。
郵券(ゆうけん)
郵便切手のことを指す法律上の正式用語。
与信(よしん)
債務者の信用状況のこと。当然のことながら、与信の高いほど借入限度額は上がっていくこととなる。具体的には、債務者の支払能力を審査して行なわれるが、一般的には、公務員は高く、自営業は低く判定されることが多い。
利息制限法(りそくせいげんほう)
金銭の貸付の際、元本が10万円未満のときは年利20%、10万円以上100万円未満のときは年利18%、100万円以上のときは15%という上限利率を定めるのが利息制限法である。ただし、この法律による上限を超える利率を設定したとしても直ちに罰せられるというわけでもないため、ほとんどの消費者金融はこの利率を守っていないのが現状である。
リボ払い(りぼばらい)
正式にはリボルビング払いといい、追加融資を受けても、月々の元本支払額は変動しない支払方式をいう。そのため、債務者においては多額の負債を抱えているという認識を持ちにくいという面もあり、多重債務者となり易い罠もある。
連帯保証人(れんたいほしょうにん)
普通の保証人と異なり、「催告の抗弁権」・「検索の抗弁権」がなく、借り入れた本人と同等の責任を負うという厳しい条件の保証人。しかし、貸付を行う際には、業者は普通の保証人よりむしろ連帯保証人を付けることを要求する場合がほとんどである。世間一般には通常「保証人」とは「連帯保証人」のことを指す。

