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安定収入がある方の債務整理(任意整理・特定調停)

任意整理・特定調停は、現時点では自己破産をするほどの状況ではないものの、借金を何らかの方法で整理しないと苦しいといった場合に最適な方法です。

任意整理は裁判所を利用しないで、認定司法書士や弁護士が、債権者と和解交渉するのに対して、特定調停は、裁判所が債務者と債権者との間に入って話し合い(調停)を進める方法です。

いずれも、利息制限法認められた利率(15〜20%)で、今までの取引を計算し直して債務額を確定し、さらに、将来生じうる利息についてもカットした上で、特定調停は約3年間(36回払い)、任意整理は約5年間(60回払い)の分割弁済で返済する旨の和解をします。

毎月一定額の返済額を確保できない場合は、任意整理・特定調停によることは困難でしょう。

任意整理

任意整理は、裁判所などの公的機関を利用せずに、貸金業者と、借金の減額や利息の減額、減額した借金の返済方法などを交渉し、和解を求める手続の方法です。

任意整理は、裁判所などの公的機関を通さないため、債権者は話し合いに応じる義務はありませんので、債務者が単独で債権者に和解交渉を求めても、相手にしてもらえない可能性もあるので、現実的には、債務者が個人で行うことは困難であり、認定司法書士や弁護士などの専門家に依頼することとなるでしょう。

任意整理のメリットとしては、

  1. 任意整理において、認定司法書士や弁護士が債務整理の依頼を受け、「受任通知」という通知が債権者に届くと、法律上、すぐに借金の返済がストップし、取立ても止みます。
  2. 住民票や戸籍、給料明細などの提出書類が必要ないので、手続きが比較的容易です。
  3. 一部の債権者を除外することが可能です。例えば、借金に連帯保証人がついているが、その連帯保証人に迷惑をかけたくない、車をローンで購入したが手放したくないといった事情がある場合にも有効です。
 

特定調停

特定調停のメリットとしては、

  1. 「特定調停」は認定司法書士や弁護士に必ず依頼する必要がないため、費用が安く済みます。安全を重視する場合は、特定調停の場合でも専門家に依頼する方がよいでしょう。
  2. 任意整理と同様、一部の債権者を除外することが可能です。

特定調停のデメリットとしては、

  1. 利息の過払い金が生じている場合、別に「過払金返還請求訴訟」を提起する必要がある。(本人では手続きが困難です)
  2. 特定調停で決定した返済計画通りに、返済できなかったり、返済が遅れたりすると、直ちに給料等を差し押さえられる恐れがある。
  3. 任意整理と異なり、調停の行われる平日に、裁判所に出向かなければならない。(ご自身の仕事の都合による調停日の変更は困難です)
  4. 特定調停が成立するまでに、最低2〜3ヶ月以上はかかるので、その間の遅延損害金を返済計画の借金の総額に加算される。

任意整理の進め方

認定司法書士や弁護士が債務調査をして債務を確定します。

債務者が所持している借用書、領収書や振込金受取書などから借り受けの年月日、借り受け金額、返済年月日、返済金額を整理して、債務調査票を作成します。借用書や領収書などが手元にない場合は、直接、債権者に債務調査票を送付して、回答を求めます。

債務調査の結果に基づき、債務を確定します。

利息制限法に基づいた、利息額の引きなおしの計算をして、残債務を確定します。整理案は、親族などから援助が得られるなどで、まとまった資金の調達が可能な場合は、一括弁済案を作成します。
まとまった資金の調達が困難な場合には、毎月の収入から、生活に最低限必要となる経費を差し引いて、返済にあてられる金額を確定し、これを配当源資として各債権者の債権額に応じ毎月弁済する分割弁済案を作成します。弁済期間は、3年〜5年程度であり、この期間内に返済を終えることが困難なときは自己破産を選択することになります。

整理案が作成されると、これを各債権者に送付し、同意が得られたら弁済を始めます。

消費者金融やクレジット業者の多くが、利息制限法で規定された利息以上の高利をとっており、また、自己破産されてしまうと、ほとんど借金を回収することが不可能になるため、任意整理での和解に応じるケースが多いのです。

特定調停の進め方

特定調停の手続きは、専門家の代わりを裁判所がする点以外は、任意整理と同様に進めます。

裁判所が、債権者と債務者の間に入って弁済計画を作成し、債権者との間でその計画で合意が得られた場合は、調停調書と呼ばれる書類が作成され、それに基づいて、債務者は3年で返済していくことになります。

特定調停は、原則として、債権者の住所・営業所を管轄する簡易裁判所に申し立てをします。

債権者が営業所を複数持っている場合は、本店ではなく、実際に取引をした営業所を管轄する簡易裁判所に申し立てます。

特定調停の手続きの期間中に債権者から給与の差し押さえなどを受けた場合は、調停が成立する見込みがある場合などの一定の要件が満たされていれば、差し押さえなどの強制執行手続きを停止することが可能です。


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